重点分野紹介 Key Areas

  • 1.医療部門(骨質医療デバイス等) Medical Unit

    3DPによる積層造形整形外科デバイス(椎間スペーサー)(図参照)は、Honeycomb Tree Structure構造を有することで骨芽細胞を配向させ、コラーゲン線維とリン酸カルシウムの安定相であるアパタイト結晶を特定方向に配列させることで、高い脊椎治療効果を発揮し、骨修復・機能改善を1年から2カ月に短縮することに成功している。本部門では、リン酸カルシウム結晶に加え、生物が作る無機結晶―有機物複合体(バイオミネラル)の材料となるシュウ酸カルシウム結晶(主に尿路結石の成分)や、炭酸カルシウム結晶(耳石、貝などの成分)の結晶化に関しても裾野を広げ、配向性や成長速度、結晶粒の均一化制御を検討し、バイオミネラル形成過程の基礎的知見を得る。

    1.医療部門(骨質医療デバイス等)
  • 2.未来食部門(培養肉) Future Food Unit

    世界の人口増に対応するためには食糧の増産が必要であり、食肉の培養が考えられている。本部門では牛の筋線維、脂肪繊維、毛細血管線維のみを用い、単に培養肉を作るというだけでなく、複数の種類の牛の筋線維と脂肪繊維の組み合わせによって、消費者の好みや体調に合わせた多様な培養肉を3DPで作製する。既に、学内の倫理委員会で許可を得た内容に従い安全性を確認し、官能評価を実施した。線維の集合によって肉にしているため食感は本物の肉に近く、また咀嚼することで肉に近い味がすることを確認している。社会実装のために、培養肉未来創造コンソーシアムを設立し、産業界と協働している。また、将来は人工臓器の研究に広げていくことを考えている。

    2.未来食部門(培養肉)
  • 3.航空宇宙部門 Aerospace Unit

    これまでに、階層的な3D界面により、強度に対する「界面」の寄与の重要性を顕示し、特殊な3DP界面(3DP人工界面と3DP自己組織化界面)を、金属3DP手法を駆使することで、航空宇宙材料として期待されるニッケル基超合金の高強度化に成功している。また、航空機エンジンの低圧タービンブレードとしての使用が拡大しているTiAl合金に関する研究開発を加速することを目的として、「TiAl研究コンソーシアム」を設立している。TiAl合金製タービンブレードの製造法として3DPが注目されており、大阪大学のチームは、その技術開発に対して中心的な役割を担っている。同コンソーシアムには、多数の企業が参画しており、産学の有機的連携により、社会実装のための取り組みを推進している。

    3.航空宇宙部門
  • 4.機能性触媒部門 Functional Catalyst Unit

    水素の有効利用技術、二酸化炭素の資源化反応はカーボンニュートラルサイクルを実現する手法として有望視されている。本部門では触媒機能と反応管機能を兼ね備えた自己触媒反応器(SCR: Self Catalytic Reactor)を開発している。例えば、1気圧140℃という低圧低温においてCO2のメタン化反応に高い活性と100%近い選択性を示す金属製自己触媒反応器の作製に成功した。さらに今後は、流体シミュレーションに基づいた反応管の幾何学的構造制御、 金属組成に応じた表面改質・多孔質化、造形条件の最適化とナノ・マイクロスケールでの結晶方位・組織制御に基づく触媒性能のカスタム制御を通して、低温活性・高選択性・高耐久性を兼ね備えた次世代触媒技術としての発展を目指している。

    4.機能性触媒部門
  • 5.オンサイトファブリケーション部門(洋上風車) On-site Fabrication Unit

    浮体式洋上風車によるウィンドファームを日本国EEZ内に展開することが期待されている。洋上風車を100基の規模で運用するためには、その支援を行うフロートベースがその近くに必要となる。このフロートベースにおいて、風車やフロートベース自体のパーツの製造への、3DPの適用可能性を検討している。例えば、ブレードに使用されるサンドイッチ構造への適用を考えた場合、スキン材に対してAFP(Automated Fiber Placement)、コア材に対してはMEX方式の連続繊維3DPを使用する造形が有望と考えられる。大型構造物に対する3DPの適用について非常に高いハードルはあるものの、遠隔地であるフロートベースにおいて、部材の最適形状の造形や、破損パーツの補修を実施でき、大きなメリットがある。

    5.オンサイトファブリケーション部門(洋上風車)
  •          6.アート部門 Art Unit

    アートは人によって作られるものであり、「アート」という語はデザインから芸術まで広い意味で使われている。デザインは、望ましい機能を保つという制約の下で、観る人、使う人に何らかの感動を与えようとするものである。一方、芸術は、機能や実用性は考えず、作品の創作や鑑賞によって精神的な充実感を感じる活動、つまり心に訴えるものである。いずれについても、3DPを用いることにより、従来の手法より格段に造形の幅が広がり、これまでできなかったものを表現し、造り、人々に感動を与えることができる。本部門では、建築・都市計画の専門家と絵画・造形の芸術家がそれぞれデザインと芸術に3DPを導入し、新たな挑戦を試みる。

    6.アート分野
   

     主な研究設備 Main Equipment

  • ARCAM Q10 (電子ビームによる金属のAM装置)

    ARCAM Q10
    1. 高密度、鍛造並みの機械強度
    2. 高速造形 (最大ビーム速度 8000 m/s)
    3. 残留歪の低減、良質金属造形の量産装置
    4. 金属パウダーリサイクル率95%以上
    5. TiやTi合金などの活性な難加工性材料にも対応
  • EOS M 290 (レーザービームによる金属のAM装置)

    EOS M 29
    1. 高出力レーザー(400W)
    2. 窒素やアルゴン雰囲気下での処理
    3. ステンレスから軽金属まで幅広い材料
    4. 「EOSTATE」モニタリングシステムによる高度な品質管理
    5. 航空宇宙業界や医療器具の製造
  • 多田電機製 国産機 (電子ビームによる金属のAM装置)

    多田電機製 国産機
    1. 高融点・高反射材料の造形に優位
    2. 真空下での高清浄度
    3. 高い走査速度
  • 高性能小型ハイスピードカメラ
    FASTCAM NOVA S12

    高性能小型ハイスピードカメラ
    1. 100万画素で12,800fps
    2. 最高100万fpsの撮影性能
    3. 最短シャッター速度は、0.2μsec
    4. ISO感度:カラー ISO 16,000
    5. 二色温度解析
  • 日本電子 JIB-4610F (複合ビーム加工観察装置)

    日本電子 JIB-4610F
    1. FIBによる高速断面加工
    2. 高分解能SEM観察
    3. ショットキー電界放出電子銃による高速、高分解能分析
    4. 3D観察、3D分析
  • COMSOL Multiphysics (プロセス最適化シミュレーション用ソフトウェア)

    COMSOL Multiphysics
    1. 線形/非線形解析、定常/非定
    2. 常解析、固有値解析
    3. マルチフィジックス機能
    4. 強力なソルバ(直接法、反復法)

その他の研究設備 Other Equipment

  • インクジェット方式の樹脂AM AGILISTA-3100

    インクジェット方式の樹脂AMAGILISTA-3100

  • 熱溶解方式の樹脂AM Leapfrog Creater

    熱溶解方式の樹脂AMLeapfrog Creater

  • CNCワイヤ放電精密コンターマシン DKV7732

    CNCワイヤ放電精密コンターマシンDKV7732

  • ビッカース硬さ試験機

    ビッカース硬さ試験機

  • 回転ドラム式粉末流動性測定装置 Revolution Powder analyzer

    回転ドラム式粉末流動性測定装置Revolution Powder analyzer

  • レーザー回折式粒度分布測定装置 マスターサイザー3000E

    レーザー回折式粒度分布測定装置マスターサイザー3000E

  • 共振式薄板疲労試験機 RF-RT

    共振式薄板疲労試験機RF-RT

  • 自由共振式弾性率測定装置 JE2-C1, JE2-RT

    自由共振式弾性率測定装置JE2-C1, JE2-RT

  • 3D画像処理ソフトウェア Mimics

    3D画像処理ソフトウェアMimics

  • 3D-CAD SOLIDWORKS

    3D-CADSOLIDWORKS

  • AM用STL編集ソフトウェア Magics

    AM用STL編集ソフトウェアMagics

  • 応力、熱解析ソフトウェア MSC Marc

    応力、熱解析ソフトウェアMSC Marc

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